エコリカがどういう法的根拠でエプソンに勝訴できたのか、できる限り詳しく、かつわかりやすく解説したいと思います。
※法律論になる部分がありますので、コメントの難易度を
A・・簡単
B・・やや難解
C・・かなり難解
で表示しております。
<難易度C>
■エコリカはどういう法的根拠でエプソンに勝訴確定できたのですか?
エコリカがエプソンに提訴された根拠となったエプソンが「当時登録していた」
特許は、1992年2月19日にエプソンより出願された親特許出願に基づき、エプソン
が2000年12月21日に分割特許出願を行い、2001年12月7日に登録されたものでした。
エコリカは2004年にエプソンから提訴された後、特許庁に対して、
分割特許とは、元来1つの出願の中に2つ以上の発明が含まれている場合に、その
出願の一部を抜き出して別に出願できるものであるが、エプソンが分割出願し
登録された特許に関するする発明は、親出願の明細書に記載されてはいるものの、
親出願で不可欠とされる構成がない。そのような構成を欠くものは親出願において
は発明とはいえないものだから、親出願の明細書に分割特許の発明が記載されて
いるとは言えない。よってこれは不適法な分割出願であり、特許性判断の基準と
なる日は親特許出願の日にはさかのぼらず、実際に分割特許出願を行った日で
ある。したがってエプソンが登録した分割特許の発明は特許性がない。
として特許無効を申し立てました。
エプソンは出願時点で特許の対象としていた内容を拡大解釈し、形式的に広い特許
を分割出願という制度を利用して取得した。その違法に登録された特許を利用して
リサイクル封じ込めのための権利行使に利用している、とエコリカは考えたのです。
そして、このような違法な特許登録は、社会的責任あるプリンターメーカーが行う
べきものではないとの考えから、特許無効の審判を請求しました。
その後特許庁はエコリカの主張通り、エプソンの特許が無効であると判断しました。
エプソンは知的財産高等裁判所に再度審判を仰ぎましたが、結局特許庁に差し戻
され、再度特許庁はエプソンの特許を無効と判断しました。
エプソンがエコリカを訴えた根拠となる特許が無効になりましたので、最高裁は
エプソンの上告を受理する理由がないとして、上告を受理しない決定を下しました。
これによりエコリカ勝訴・エプソン敗訴が確定いたしました。



